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インサイド



「300」

「300」_f0033713_235327100.jpg監督:ザック・スナイダー
出演: ジェラルド・バトラー 、レナ・ヘディ 、デヴィッド・ウェンハム 、ドミニク・ウェスト 、ミヒャエル・ファスベンダー 、ヴィンセント・リーガン

話題の300。
300人のスパルタ兵が1,000,000人のペルシャ人と戦うというストーリーです。
…が、一方的・かつ、極悪に描かれたペルシャ人像に、人種差別だという批判も相次いでいます。しかも、怖そうなペルシャ人たちの肌の色が黒いっていうのもまた…(汗)。
知り合いのアメリカ人は、「あんな人種差別映画、見るか」と怒っておりましたが、とりあえず行って参りました。


さて、かなり脚色が入ってはいるものの、史実を基にした映画。
最初はやっぱり、パンツいっちょ・筋肉むきむきな男の軍団に、ちょっと胃もたれを感じてしまったのですが、慣れてくればなんとか。(あと、王妃も微妙に露出度が高い(笑))
なんといってもコスチュームプレイですので、衣装や美術を期待したところはあったのですが、むしろアクションシーンに重点がおかれ、スパルタの街や生活の様子はほとんど描かれていませんでした。
…というより、スパルタの街がやけに小さく見えました…。いったい、どういう造りになってるんだろう、この街。
ペルシャからの使者を突き落とすシーンは、街の中心にでもある、生贄を捧げるための大穴か何かでしょうか…。でも、王宮からあんな近くに穴があっていいの??
また、街の背景が映るようなシーンはかなり人物をアップめにして撮っているので、尚更背景が掴みにくい…。王宮の様子も中庭くらいしか(汗)
まぁ、それはともかく。というより、そんなところに期待しちゃ駄目だ、この映画。

映像がやはりカッコイイです。
お気に入りはやはり、神託のシーンでしょうか…。(神官達が、どうやってあんな山の上で暮らしているかはともかく。というより、あの爺様たち、どうやって下界に降りてるんでしょうか。あの生活じゃ、お金なんていらなさそうだけど)女性の揺れる服、焚いた香の煙。スローモーションで画面の上に幕を張っているような映像で、非常に幻想的でした。『神が降りる』シーンとして、かつてない斬新さ。
ただ、映像の内容はかなりグロテスク。「シン・シティ」のフランク・ミラー原作なので、分かる気はしましたが。飛び散る血や手足、もはや怪物としか呼べないような人間…(汗)。でも戦闘シーンの構成はどれもありえない構成なのですが、一つの写真としてみると絵になります。全編戦闘シーンなので、そういうのは楽しいのですが、ストーリーとしてみると(汗)
また、ペルシャ王クセルクセスやペルシャ人達の描き方もかなりエキセントリック。それでも、ペルシャ王役の人はかなり気に入りました。不自然に色気むんむんで、やっぱりパンツいっちょな上、体中宝石だらけ、移動中でも巨大な玉座に座り続けるという、かなりすごい描かれ方をしていましたが、独特の雰囲気が私的には気に入りました。俳優さんもかなりノリノリだったようで。「あの衣装、気に入ったよ」と仰っているようで。

なので、全体的に、ストーリーどうこうというより、映像自体を楽しむ映画でした。アクション好きな人にはたまらないかも。特に、「シン・シティ」が好きだった人にはオススメです。…私、結構「シン・シティ」は好きでした…。今回、女性キャストがほとんどいなくて、それが残念ではありましたが。



ちょっとした蛇足。
どうでもいいのですが、ディリオス演じるデヴィット・ウェナムにちょっと驚き。この人、こんな顔だったけ。というか、こんなに声が低かったっけ(汗)。ウェナム氏の魅力を再確認させていただきました。
by azuki-m | 2007-06-16 09:35 | ■映画ヒトコト感想文。
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「私は、断固たる楽天主義者なのです」

by azuki-m