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いろいろと。

ちょっといろいろ設定を変えてみました。

土佐日記の一文からデレク・ジャーマンの著作の中の一文へ。
確か、「At Your Own Risk」か何かで言ってた言葉じゃなかったかな・・・(うろ覚え)
そのくせ、写真はデレクの自宅の庭の写真集。

しかし、デレク・ジャーマンをご存じの方はどれぐらいいらっしゃるんでしょうかね。
一部(私含め)では、熱狂的に支持されているのですが・・・。
デレク・ジャーマンの紹介や、彼の作品について、いつか書かせていただきます。
カラヴァッジオ(と見られる)の新たな作品が発見されたこともありますし(なんじゃそりゃ)。


っていうか、いい加減、トラックバックシステムを使おうよ、私!!
・・・すみません、小心者ゆえ、よそ様の所からトラックバックさせていただくのが畏れ多い気分なのです(汗)
突然あなたのブログにお邪魔して、掠めとってくるかもしれません・・・。
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by azuki-m | 2006-01-31 12:50 | ■その他日記

ダウン・イン・ザ・バレー

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監督:デヴィッド・ジェイコブソン
脚本:デヴィッド・ジェイコブソン
出演:エドワード・ノートン 、エヴァン・レイチェル・ウッド 、デヴィッド・モース 、ロリー・カルキン

 

 舞台は、ロサンゼルス近郊の、サンフェルナンド・バレー。
 まず、この舞台の特殊さに呑まれました。
 こういったらなんですが、私の住んでる町にちょっと雰囲気が似てるかも。つまり、それだけ、「郊外」っぽさが出てるということで。「郊外」っていうのは、旅行とかしてても思うことですが、各国、どこかちょっと似てる気がします。大都市に近いと、便利ではあるんだけど、それだけ街に統一感がないというか。
 張り巡らされた交通網(映画の中では飛行機と12本もあるフリーウェイ)、古くからある建物と建設中の住宅、その間にところどころ広がる草原。のどかで乾いた空気と、単調で何も起こらなさそうな日常。 その上、エドワード・ノートン扮するカウボーイが画面を彷徨い、もう、何がなんだか分からないというか、境界がものすごく曖昧な映像になっています。
 映画は、そんな街(舞台)にふらふらと降りてきたカウボーイと、街の象徴であるフリーウェイに唾を吐きかける姉弟の映像から始まります。

乱暴に要約したストーリー:
17歳のトーヴ(エヴァン・レイチェル・ウッド)は刑務官の父ウェイド(デヴィッド・モース)と弟のロニー(ローリー・カルキン)の3人暮らし。厳しい父や、弟の世話に、彼女は飽き飽きしています。そんな中、ビーチに行く途中、ガソリンスタンドで会った、カウボーイの格好をしたハーレン(エドワード・ノートン)に出会う。彼らは惹かれあい、恋に落ちるが、ハーレンの奇行を見てウェイドは交際に猛反対。ハーレンは、そんな頑固一徹なウェイドから、トーヴとロニーを逃がすことが、自分の使命だと思うようになるが…


  
 単調な日常の中に、突如として飛び込んできたカウボーイは、彼女にとって全く異質なものです。ただ、彼女は、若さゆえか、それに好奇心と魅力を感じる。彼女は彼を深く愛するようになりますが、彼女の父親にとって、カウボーイはとてつもなく胡散臭く見えます。そりゃ、そうでしょう。あからさまにアヤシゲなカウボーイ。現実に適応している大人なら、誰だって警戒します。しかも、彼女の父は刑務官です。犯罪者を日常的に見ているため、ハーレンの嘘を嗅ぎ取り、警戒するのです。

 ハーレンの行動は、最初のうちは純粋に見えます。トーヴを喜ばせようと牧場につれて行き、白馬に乗っけてみたり、弟のロニーを連れ出しては銃の撃ち方を教えてみたり。
 「君達はやりたいと思うことをなんでもできるんだよ」。
 彼は家でも学校でも居場所を見出せないロニーにも、憧れの人となります。
 しかし、話が進むにつれ、彼も曖昧になっていきます。トーヴを愛するがゆえ、彼女を連れ出そうとするのですが、拒絶され、彼女を誤って撃ってしまいます。しかし、その後の彼女の体に取り縋るシーンまでは、彼女を愛する男の行動として分からなくもないのですが(撃ったのは不幸な事故として、映画ではよくある場面ですし)、彼女の父親が帰ってくるや否や、病院に電話もせずに逃げ出してしまいます。しかもその後、自分で自分の足を撃ち、「ウェイドが撃ったんだ」と嘘をついて、ロニーを連れ出してしまう始末。
 ですが、それでも、彼は絶対の悪人ではないのです。絶対の善人でもないのですが。

 このカウボーイが、なぜカウボーイの格好をして、谷に現れたのかは、少しよく分かりません。が、(私にとっては)「孤独と放浪」をイメージさせる「カウボーイ」という異物が、突如としてトーヴ達の前に現れる設定は面白いと思いました。(また、「カウボーイ」の格好は、どこかドンキホーテを髣髴とさせます。)
 ともかく、彼の存在は一種のファンタジーですね。都会における、御伽噺というか。彼が適応できる場所は、劇中現れる、西部劇の撮影現場の中にしかないのです。
 ですが、異物である以上、彼は排除されなければならず、映画の最後で、彼は「排除」の最悪のパターンである、「死」を迎えます。しかし、そんな異物でも、ロニーはその死体に縋り付いて泣くのです。その形が少し歪んではいましたが、彼はロニーにとってヒーローでした。

 この作品はカンヌの「ある視点部門」に出品された作品だそうで、私にとっては「さもありなん」ってな感じでした(笑)
 この部門の作品は、私にとっては、難解なことが多くて(笑)。解釈に、いつも困ってしまうのです。(友人なんかは、「『ある視点からみれば素晴らしい作品』が出品される部門」と言っておりました:笑)
 なので、やはり、評価の分かれる映画だとは思います。
 私はエドワード・ノートン見たさに前売り買ってまで行きましたが、私の前の席の人は完全に寝てました(笑)。
 役者はみんな素晴らしいです。エヴァン・レイチェル・ウッドは私にとって嬉しい誤算でした。しかも、本当に美しい。10代の女の子の、成長途中な未熟で危うい美しさ。カメラさんグッジョブ!
 この後、miumiuの2005年ワールド・キャンペーンモデルに選ばれたそうですが、分かる気もします。miumiuの、あの少しレトロ感漂う広告とか、彼女の雰囲気にぴったり。これからどうなるのか、成長が楽しみです。
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by azuki-m | 2006-01-30 23:03 | ■映画感想文index

今後見たい映画。

年が明けてから、見たい映画が多くなって困ります(笑)
とりあえず、自分の為にメモメモ。

○ダウン・イン・ザ・バレー
何はともあれ、エドワード・ノートン出演!彼が出てるというだけで、見にいきたくなります。

○ジャーヘッド
行こうかどうか迷っていたのですが、トレイラーにやられました。
なんてクールで残酷な映像。

○ミュンヘン
オリンピックで実際に起きた事件が基、というのを聞いて俄然見たくなりました。
イスラエルとパレスチナ。彼らの事は、正直なところ、テレビで見る程度でしか知りませんが…。

○ホテル・ルワンダ
ネット投票に参加した身としては、公開がとても嬉しいです。
ルワンダで実際に起こった虐殺を基にした映画。

○白バラの祈り
ドイツ映画、久々に見ます…。ドイツ語大好き。
こちらも史実に基づいた映画。戦後60年、ドイツではこういう映画が公開されるんですね…。

○ある子供
カンヌグランプリ。
そして監督がかのダルデンヌ兄弟といえば、見に行かないわけにはいきません。「息子のまなざし」、私は涙が出ましたよ…。

○ナルニア物語
ティルダー!ティルダー!!ティールーダーっ!!!
…すみません。思わず取り乱してしましました。
私の大好き(というか、もうなんと言っていいのか)な、ティルダ・スウィントンが白い魔女役で登場。どんな魔女っぷりを発揮してくれるのかと、今から楽しみでなりません。映画を楽しむため、情報をシャットアウト。原作も読まないぞ。映画を見てから読むんだい。

○ブロークバック・マウンテン
この間も取り上げましたが、外せない映画。
いろいろ言われてはいますが、やはりこれは王道系直球恋愛ストーリーだと思います。


このほかにもどんどん、増えていくんだろうなぁ…。
しかし、邦画が一つもない(苦笑)
気になっている映画はあるのですが…。
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by azuki-m | 2006-01-23 00:41 | ■メモ

ゴールデン・グローブ賞

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・・・やりましたね、ブロークバック・マウンテン。

前評判が高かったのは知っていましたが、ここまで来るとは。
流石はヴェネチアグランプリ。
アカデミーは無理だろうと踏んでいたのですが、こうなってくると分かりません。
保守的なアカデミーが変わるかどうか。
別にアメリカ人でもなんでもありませんが、いち映画好きとして、こういうゴシップにはわくわくします。

ブロークバック・マウンテン。
さんざん言われているところではありますが、カウボーイ同士の20年にわたる恋愛を描いた映画です。(原作はアニー・プルー)
なんか新聞とかには、「禁断の」とかなんとか書かれていましたが、同性愛って日本でも「禁断」なのかしら、なんて首をひねってしまう今日この頃。
アメリカにおいてカウボーイは「男」の象徴らしいので、そう言った意味では「禁断」なのかもしれませんが。

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ま、そんな事は置いておいて。
以前、英語の勉強のためにと(…)、原文のまま読んだことがあります。
58ページの、非常に短いお話なので、私でも読めるだろうと。
淡々とつづられる、彼らの20年間。
多分こうなるだろうなぁ、こうなるだろうなぁと思いながら読んでいました。
実際、予想した通りの展開だったのですが、ラスト3頁くらいで思ってもみなかった表現に意表をつかれ、思わず大泣きした記憶があります。
二つが、一つになる瞬間。
こんな形でしか叶うことのない、彼の思い。
ちょっと行動がオトメすぎるよ、とツッコミを入れながらも、彼の行動のあまりの拙さ、不器用さに泣けてしょうがありませんでした…くそぅ。


映画では、ヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールが演じてくれるとのこと。
ジェイク・ギレンホールは、「ジャーヘッド」など、私が見たいと思っている映画にも出てくれているようなので、注目しています。

なんにせよ、日本での公開と、アカデミーが楽しみです。
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by azuki-m | 2006-01-18 12:59 | ■映画こぼれ話

プライドと偏見

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監督:ジョー・ライト
原作: ジェーン・オースティン
脚本:デボラ・モガー
出演: キーラ・ナイトレイ 、マシュー・マクファディン 、ドナルド・サザーランド 、ブレンダ・ブレシン

 先日公開されたばかりですが、行って参りました、「プライドと偏見」。
 (っていうか、この感想文は非公開のまま、何日放置されていたのか)
 やはり、前評判どおり、映像が美しい。
 ただ、その美しさも、自然や貴族の邸宅などとても雄大で美しいのですが、映像的には爽やかな感じを受けます。胃もたれするような重厚さではなく、さらりとお洒落に流していくような感じでしょうか。
 貴族の邸宅を撮るのにも、どこかのイタリア人監督のように(笑)、「これでもか!これでもか!」て程、その美術を見せ付けたりはしません。美しい場面も重たくなりすぎないようにさらっと流し、中心となるのは、活気溢れる彼女の決して大きくも美しくもない家、舞踏会、中産階級の娘たち。
 こうした映像の初々しさ、爽やかさは、キーラ・ナイトレイによるところも大きいのでしょうね。彼女の魅力を改めて知った感じがします。写真で見るようなイギリスの美しい片田舎、そこで生きる化粧気のない、けれど魅力的な若いお嬢さんを、キーラは見事に演じていました。

 さて、ストーリーのほうですが。
 原作はあまり知らないのですが、かなり端折られていた感があります(笑)。文学を映画にするのですから、どうしようもないですね。ですが、(かなり唐突に思える展開があったりはしますが)、エリザベスとダーシーの関係に焦点を絞り、素敵な恋愛映画に仕上げています。

 エリザベスとダーシー。
出会ったその時から、お互いが気になっているのは見てる観客にもすぐに分かるのに、二人は自分たちのプライドと偏見が邪魔をして、中々歩み寄れません。「早くくっついちゃいなさいよ!!」と言ってやりたいほど(笑)。
しかし、ダーシーの方は、自分の恋心をしっかりと自覚しているのです。エリザベスを見る彼の、なんとも不安そうな表情。


 最後はもちろん、ハッピーエンドですが、すれ違う心の様を書く様子、そして二人の心が次第に結びついていく様は、まさしく恋愛映画の王道を行っています。はっきり言って、私がこの映画に感想文をつけようとすると、どう格闘しても平凡で、ありきたりのものになってしまう(苦笑)
 ですがそれくらい話の軸がしっかりとした、古典的恋愛映画です。
 イギリスの美しい風景や、さらっとしてべたつかない恋愛映画を見たい方にはぜひオススメ。

 しかし全然関係ないですが、エリザベスって、若草物語におけるジョーみたいだ…。 
 こうした物語における次女って、性格が決まってくるものなのでしょうか(汗) 

 

蛇足ですが、うちの母が原作の大ファンらしく、私が一人で行ったのを怒っていました。
一緒に行って、娘と熱く語りたかったようです・・・。
・・・いや、いいんだけどね・・・。


さらに蛇足。
この映画が終わった後、私の後ろの席で見ていたお爺ちゃんが、連れのお婆ちゃんに、「いい映画やったなぁ」と大きな声でしみじみ言っていたのですよ。
で、彼らが帰った後、同じく私の後ろに座っていた女子高生らしき女の子がちょっと涙ぐんでいてですね、席に座り込んだままなのです。
一緒に来た友達に「ないてんのー?」とか冷やかされているのですが、そしたらその彼女が、「あのお爺ちゃんの言葉を聞いたらね、なんかきてもて・・・。でも本当にいい映画やったなぁ、と思って」などと言うのですよ。
それを聞いた私も、なんかいいなぁ、と思って。
素敵な会話です。名前も知らない誰かと、映画を共有できた時間。だから映画館って好き。
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by azuki-m | 2006-01-15 18:57 | ■映画感想文index

ブラピ&アンジー

「アンジェリーナ・ジョリーがブラピの子供を妊娠!」

 ・・・こんなニュースが駆けめぐる今日この頃。
 このブログの本来の目的であるはずの感想文を差し置いて、とりあえず私も一筆をば。


 ・・・・・・っていうか、これは本当なんでしょうか。
 だとしたら、久々に華やかでビッグなカップルの登場ですね。

 この二人は本当に華やかだと、思います。
 演技どうこうの問題でなく、「あぁ、スターなんだなぁ」と。
 それはハリウッドによって作られたスターなのかもしれませんが、
 彼らも自分自身の「スター」としての価値を理解しているというか。

 ブラピやアンジーが出ている作品はそんなに見ているわけではないのですが、そんな数少ない作品の中でも、「これはブラピにしかできない」とか、「彼がやってくれてよかった!」と思った作品は、「ファイト・クラブ」と「オーシャンズ11」でしょうか(また微妙なチョイス・・・)
 この2つの作品の中で、彼はとても格好良くてクールな男性を演じて下さっています。
 ファッション(あんな格好、彼にしかできない・・・)、立ち振る舞い、キャラクターの性格。
 どれをとっても、この2作に関しては、私はブラピ以外の人は考えられないのです。
 それは彼が持つ、「華やかさ」が役と見事にマッチしているからだと思います。
 「オーシャンズ11」自体、ハリウッドのスターが勢揃いして、そんなスター性を売り物にしていましたが、彼はその中にあって、他に紛れることなく自分のいいところを発揮してました。
 私の中で勝手に作られたイメージもあると思うのですが、彼が出ると、やはり画面が華やぎますね。

 アンジーの作品は…本当にあまり見てないかも。
 「これは彼女がやってくれてよかった!!」と思ったのは、変な話ですが、「アレキサンダー」のオリンピアスでしょうか・・・。(だからそのチョイスは)
 あの毒々しさ、魔女っぽさは、彼女ならでは(汗)
 あれは本当に息子に取り付きそうな母親でした(汗)。
 しかし彼女はセクシーな女性を演じるのが本当に上手ですね。
 いや、あれは素でしょうか(笑)


 「Mr.&Mrs.スミス」は、そんなブラピ&アンジーだからこそ、できた映画だなと思います。
彼らが出ていなければ、あそこまでヒットしたかどうか。
 アンジーの養子の養父になったりと、最近はネタを振りまいてくれましたが、ここに至っての妊娠ニュースなんて、出来過ぎですよー(笑)。
 でも、本当に二人の子供ができたら、楽しそうですよね。
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by azuki-m | 2006-01-13 12:47 | ■映画こぼれ話

ベッカムに恋して

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○ベッカムに恋して

監督 グリンダ・チャーダ
脚本 グリンダ・チャーダ 、グルジット・ビンドラ 、ポール・マエダ・バージェス


 …私なら絶対に映画館で言いたくない邦題です(「ネスタに恋して」なら買うんでしょうか、私)。 いや、いいですけど。原題も似たような感じですし。実際、ベッカムに恋して、彼女のストーリーは始まるわけですから。



 なんといっても、キーラ・ナイトレイ、ジョナサン・リース・マイヤーズの存在に驚きました。キーラが若いということは知っていましたが、こんな映画に出るくらい、若かったとは。…他の女の子に混じっても、彼女は美しいですね…。ほっそーい…。勿論、サッカーチームの女の子達全員が美しいのですが。
 そして、ジョニーの「女子サッカーのコーチ役」などという、かつてないほど爽やかな役…。この方はいつも出る映画出る映画、画面をぶち壊して進んで下さるので(いや、いい意味でですよ)、こんな普通の役をしてくれるとかなり驚きました。普通の役もできるじゃないですか。いつも小姑っぽい、主人公の苛め役とか、敵役とか、どうも冷たく見える外見のせいか、私が見る映画ではそんな役ばかりをされていましたので。しかしこんな美形な監督がいて、女子サッカーチーム内でチームワークが乱れないか心配です。

 ストーリーは、ロンドンに住む、インド系女子高生の主人公が、周囲の反対、自身の葛藤を乗り越え、女子サッカーの選手という夢に突き進んでいくという、青春映画。(途中、ジョニー演じるコーチとの恋愛も含む)

 しかし…母親恐るべし(笑)。どの世界でも、母親ってのは強い。しかも、主人公・ジェスはインドの家庭。女は料理と結婚が全てです。イスラムの男なんて選ぼうものなら、首切りの刑です(笑)。
 しかも、ジェスの姉さんが婚約するとのことで、周囲は大騒動中。
 しかし、ジェスは女子サッカーチームのジュールズ(キーラ)に誘われ、女子サッカーチームの入団テストに合格。彼女は親に内緒でサッカーを続けますが、やっぱりバレてしまいます。姉さんのような結婚を望む周囲は、彼女の気持ちなんか分からず、暴走する始末。
 それでも、それは彼らなりに、ジェスを守りたいだけなんですよね。
 ジェールズの母親も、娘が女の子らしいものに興味がないと不満タラタラ。
 彼女のために、可愛い下着を必死で選ぶ、母親の努力…。しかし彼女もまた思い込みが激しい方なようで、ジョニー演じる監督を巡って、ジェスとジュールズの会話を立ち聞きしし、何をどう勘違いしたのか、ジュールズがジェスに恋し、失恋したのだと思い込むのです(笑)。勿論、最後にはその誤解は解けますが、そのときの母親の台詞が最高でした。

「もし私レズビアンだったらどうなのよ!」と食って掛かるジュールズに、
「いいえ、全然大丈夫よ。これでも、昔はナブラチロワのファンだったんだから」
…可愛い母親だ…。

 姉の式は着々と進んでいきますが、その日は大事な決勝戦。スカウトの人もきてるのに…みんなは大丈夫かしら…ずっと悲しげな顔を見せる娘に対し、父親も「行って、姉の式に最高の笑顔を見せることができるなら」と出場を認めます。そうして出た決勝戦、彼女は見事スカウトを獲得!米国への留学を決めます。
 最後はベッカムもちょい出演し(勿論、ヴィクトリア付)、見事な大団円です。


 とにかく、皆が生き生きして、見ていて楽しいです。
 全編を通して、ぽっぷそんぐが鳴り響き、それを聞いているだけでも面白い。
 インドの結婚式がどんなものかも分かります(笑)。
 イギリス本国で、大ヒットを記録したというのも頷ける、良質の青春映画。
 サッカー好きな私は、別の意味でも興奮でした…。

 見終わった後、あったかい気持ちにさせてくれる一品です。
 
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by azuki-m | 2006-01-11 01:16 | ■映画感想文index

映画の評価について

 映画感想ブログとか言っておきながら、こういうことは書いてなかったなと思い、ちょっと真面目な話を。

 映画の「おすすめ」欄とか作ろうかな、と思いましたが、やっぱり削除。
 どんな映画にもいいところはあると、思うのです。
 「こりゃ駄目だー」思うような映画でも、それなりのおすすめポイントや、思い出があったりする。
 なので、私にとって、ここにあげる映画はどれもオススメの映画なのです。
 …私自身がマイナー系映画(単館ものとか)を好きなこともあって、自分の感性に自信が持てないのも、「おすすめ」欄を設けられない、一つの理由だったりしますが…。
 ダメダメですね。
 でも、私は単なる、一映画好きにすぎないんだなぁ、と思います。

 映画が好きです。ついでに言うと、「映画館」という空間も好きです。
 そんな私には、感想文は作れても、☆をつけるなんて勇気ある行為は無理です…。
 小心者ですみません。
 
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by azuki-m | 2006-01-09 23:52 | ■その他日記

ヴィトゲンシュタイン

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監督:デレク・ジャーマン
脚本: デレク・ジャーマン 、テリー・イーグルトン


オーストリアの哲学者、ヴィトゲンシュタインを扱った作品。

 えー…ヴィトゲンシュタインについて乱暴に説明すると、20世紀、大きな影響力を持った哲学者で、アリストテレス以来の三段論法を根本から変えた人物。(ホントに乱暴ですが…)
 彼の著作「論理哲学論考」に無謀にも挑戦したことがありますが、私にはさっぱり意味が分からず、5頁くらいで放り投げました(汗)しかし後で思いましたが、あれは、哲学書として読むより、詩か何かとして読めば、案外面白いかったのかも。
 その人生はかなり劇的です。彼が生まれ育ったのは、19世紀末のウィーン。(…1900年前後のウィーンって、確か、クリムト、フロイト、マーラーなど、これだけでも映画を作れそうな人々がうようよいたような気がします。そして、あのヒトラーも!ヒトラーとヴィトゲンシュタインの人生は、何故か不思議にリンクしている時があって、彼の人生とヒトラーの人生を比較した記載を時折見かけます。)ユダヤ人の大富豪の息子に生まれましたが、その遺産を相続しても、全財産を自分から投げ捨ててみたり、戦争に行ってみたり、捕虜になってみたり、教師になってみたり、ケンブリッジに行ってみたり、ロシア移住を計画して失敗してみたり、なんだかものすごく忙しい人。おまけに、兄が4人いた兄の内、3人が自殺という、特殊な家庭事情の持ち主。
 どこかの記事で「芸術家たちの想像力をかきたてる」哲学者と書かれていましたが、まさにそんな感じです。彼の哲学も、生き方も、そしてその複雑な性格も。
 だからこそ、デレク・ジャーマンも彼を描こうと思ったのでしょうし。特にデレクは、ヴィトゲンシュタインのゲイとしての側面にも、強く惹かれたようです。


 ま、そんなことは置いておいて。
 肝心の映画について。
 映画は少年時代のヴィトゲンシュタインが奇抜な衣装をまとい、シンバルみたいな音がバーンと鳴った後、いきなり、「こんにちは。僕はルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタインです。神童です」と言ってくれるところから始まります。
 この子役が、また可愛らしい。デレク・ジャーマンの作品には、「どこからこんな可愛い子を見つけてきたのか」と目を見張るような、可愛い少年が出ることが多いです。ちょっと眼福。
 で、この少年時代のヴィトゲンシュタインは、その後も登場し、「緑色の火星人」(突如として現れる…)と共に彼の哲学を解説するなど、無知な私にヴィトゲンシュタインの人生を説明して下さいました。感謝感謝。
 天才的な頭脳を持ったヴィトゲンシュタインでしたが、ケンブリッジで哲学を始めた後、彼はすぐに大学を飛び出し、第一次世界大戦に志願兵として参加します。どうにもケンブリッジが合わなかったようです。しかしその後、彼の出版した「論理哲学論考」は、当時大きな影響力を持っていた数学者ラッセルの序文の力もあって、反響を呼び、彼は再度ケンブリッジに迎えられます。
 …が、ひねくれもののヴィトゲンシュタインは、やはりケンブリッジで上手くやっていけません。大事な講義も嫌がる始末(笑)。ベッドにこもって「出たくない」と駄々をこねるヴィトゲンシュタインを起こすジョニー(生徒)が甲斐甲斐しい。(デレクも普段、こうやってケヴィンに起こされてたのかもしれませんね…なんだか微笑ましい一コマ)
 この時点でのヴィトゲンシュタインは、哲学と哲学者に対し、見切りをつけていたのかもしれません。或いは、全ての答えは彼の中で出ていたのか。
 「澄んだ水を濁らすのは哲学者だ」
 講義の中で、彼が生徒に言う台詞です。

 にしても、天才とは、凡人には理解不能な考え方をするもの。
 彼の行動は常に攻撃的で、その尊大な物言いと小難しい論理は、ケンブリッジでも批判と嘲笑の的になります。
 彼自身は完璧な人間でありたいだけなのですが。
 自分の哲学の重要な部分は絶対に書けず、また、将来自分の論理が理解されるかどうか疑問だと嘆く彼に、ラッセルの愛人、オットリーンは言います。

「どうしてそんなに愛されたがるの?」
「完璧でありたい。あなたもそうでは?」
「まさか」
「なら、どうやって友達でいられるんだ」
「知らないわ!」

 この時のティルダ・スウィントン演じるオットリーンの笑顔が、そりゃもう、自信に満ちたというかなんというか、素敵な笑顔でした。対するヴィトゲンシュタインは初めて何かに気付いたような、はっとした顔をします。(ここで初めて、ヴィトゲンシュタインの顔がアップされます)

 彼はそれでも、ケンブリッジとうまくゆかず、ロシア在住を希望したり(労働者の生活を崇拝していたため)、執筆のためにアイルランドやノルウェーに移ったりと、ケンブリッジを否定し続けます。繰り広げられる学者達の虚実に満ちた世界が受け入れられず、彼の求める完璧な世界はケンブリッジにはありませんでした。しかしそれでも、彼はいつもケンブリッジと、彼の哲学に戻るのです。

「世界を論理そのものにしようとした青年は、それをやりとげた。それは、不完全も不確実なものもない、氷原のような世界だった。しかし、自分の作り上げた世界に足を踏み出した青年は、『摩擦』を忘れていたため、仰向けに転んだ。彼は座り込み、涙を流したが、年をとるにつれ、ザラザラや不確実なものは欠点ではないことが分かった。だが、それでも、彼のどこかが氷原を恋しがった。彼は結局、地面と氷のどちらにも安住できず、それが彼の悲しみのもとだ」

 ケインズが、癌で死の床にいるヴィトゲンシュタインについて、最後に言う言葉です。
 完璧な世界にも、現実の世界にも住めなかったヴィトゲンシュタイン。天才であるという前に、彼は一人の完璧主義者であり、そこから逃れられなかったのかもしれません。


 映画では描かれていませんが、それでも、ヴィトゲンシュタインは死ぬとき、こういったそうです。
「素晴らしい人生だったと伝えてください」と。



 画面は、真っ黒な背景に人物を配置し、カメラの視点が変わらずそのシーンが終わる、というケースが多いです。「エドワードⅡ」が舞台をそのまま映画にしたような画像であるなら、こちらのヴィトゲンシュタインは、まるで紙芝居というか、全く奥行きのない、平坦な画像に見えます。ですが、背景を真っ黒にしても、出てくる登場人物が原色のカラフルな色の服を着ていたりして、その色使いがわりと面白い。またそうすることで出てくる人物だけがぽっかり浮いて見えます。このような紙芝居的作りにすることで、逆に「ヴィトゲンシュタイン」という人物に焦点を集中し、話が分かりやすくなっているように思えます。
 
 ストーリーは、史実に忠実な部分と、デレク・ジャーマンらしい脚色が入り混じり、純粋な伝記物語とはいえません。「カラヴァッジオ」の時にも言われたそうですが、ヴィトゲンシュタインを「私物化している」、ともちょっといえるかも。ですが、その一種のパロディちっくな虚実と事実の絡ませ方が絶妙で、「こういうのもありかも」と思わせる内容。短時間で彼の人生がうまくまとまっているのではないかと思います。
 
 配役について言えば、ヴィトゲンシュタイン役は、「テンペスト」でエーリアルを演じたカール・ジョンソン。ちょっと不思議な感じがしました。精霊から哲学者へ…(笑)
 ラッセルはかのマイケル・ゴフ(バットマンで執事やってました)だし、オットリーンはお馴染み、ティルダ・スウィントン!どんな奇抜な役でもこなす、この方には脱帽。(「コンスタンティン」は事前情報もなく見たので、彼女の登場に目が飛び出るかと思いました。心臓に悪い…)
 また、デレク・ジャーマンの恋人である、ケヴィン・コリンズが、ヴィトゲンシュタインの恋人役で登場しているのですが、相変わらずセクシーです。デレク、趣味がいいなぁ…。


さて………。
ここまでエラソウに書きましたが、

……感想文ってナンデスカ…。

書いてて訳が分からなくなってきました。
やはり私も、「語り得ない事については、沈黙せねばならない」のでしょうか。
ううう…努力します。
しかも、最初にできあがるのは「ロード・オブ・ザ・ウォー」じゃなかったのか…。
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by azuki-m | 2006-01-07 22:00 | ■映画感想文index

メモ。

とりあえず、今、予定している映画一覧などを自分のためにメモメモ。
どれもこれも中途半端に手をつけていて、どれが一番最初に終わるのか分かりません…。

思いつくまま書いてみましたので、順番はめちゃめちゃです。あと、資料を見ずに書いたので、固有名詞が間違ってる箇所があるかも。
見つけたらまた後で書き直します。(時間が欲しい…!!)

<パトリス・シェロー作品>
○王妃マルゴ
衣装やら役者やらストーリーやら、全てが好き。
イザベル・アジャーニーは私と同じ人間なのでしょうか。

○愛する者よ、列車に乗れ
最初は内容が分かりませんでしたが、何度も見ることでどんどん味の出る映画。
一人の芸術家が亡くなり、彼の葬式のために集まる人々の群像劇。

○インティマシー
ハニフ・クレイシの小説「ぼくは静かに揺れ動く」の続編、という、変わったつくりをした映画。
肉体から始まる、男女の関係。

<デレク・ジャーマン作品>
○ヴィトゲンシュタイン
場面の色使いがとにかく好きです。オーストリアの哲学者、ヴィトゲンシュタインを扱ったものですが、短時間でストーリーが綺麗にまとまっていると思います。

○カラヴァッジオ
こちらも同じく、イタリアの画家カラヴァッジオを扱った作品。
ルネッサンス期のイタリアを舞台にしてはいますが、衣装や小道具はほぼ現代のものを使用。それでも、雰囲気があって、全然おかしくない。

○エドワードⅡ
マーロウの戯曲を映画化。ですが、(上のカラヴァッジオやヴィトゲンシュタインにも言えることですが)舞台をそのまま映画にしたような感じです。
デレクの作品は予算に悩まされることが多かったようですが、衣装やセットなど、うまく工夫して見事な作品にしています。
この中には、当時存在した、セクション28に対する彼の抵抗も見えます。

○セバスチャン
聖セバスチャンの殉教を基にしたもの…ですが、さすがデレク、やってくれます。
あらゆる意味で革命的な一本。

○ザ・ガーデン
エデンの園。彼がダンジェネスに作った庭と、原子力発電の映像の対比、また聖書をモチーフとした映像が散りばめられています。最後の映像はただただ感動。

<その他>
○パッション
映画館で一人号泣してしまった…。外国の方も何人かいらっしゃいましたが、あそこまでキたのは私だけだったみたいです(汗)。
カラヴァッジオの絵画を参考にしたんだったか、彼の絵の影響がところどころに見えます。

○パルプ・フィクション
言わずと知れた、タランティーノの名作。カッコいい映画。全ての話が最後には一つへ。

○ピアニスト
役者がとにかく上手い!にしても、ハネケはむごい描き方をします。

○司祭
脚本家・ジミー・マクガヴァンの存在を知った作品。
リヴァプールを舞台に、さまざまなトピックスを取り混ぜつつ、しかもそれが100分という時間で綺麗に収まっています。台詞もわりと聞き取りやすく、音楽もよし。最後はもう号泣でした。

○ベッカムに恋して
…私的にはちょっと複雑な題名ですが、女子のプロサッカー選手を目指すインド系イギリス人な女の子の物語。
恋あり、友情あり、涙ありの青春映画。私としては、ジョナサンの存在にびっくりでした。

○ロード・オブ・ウォー
多分、これが一番最初に感想文ができあがるであろうと思われます。戦争の裏側にいる、武器商人に視点をあてた映画。

○地獄に落ちた勇者ども
私ごときがこの映画を語ること自体、なんとなく恐れ多いのですが、ものすごく好きな作品ですので…。これだけでなくその他のヴィスコンティ映画も、なんとなく感想文を書くのが恐れ多い。

○ターネーション
思い入れがありすぎて、何から書けばいいのか分からない…。


まだまだあるのですが、とりあえず今ざっと書いてみるとこんな感じです。
頑張って書きます。完成はいつだ…。
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by azuki-m | 2006-01-05 01:59 | ■メモ


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