「照柿」、読み終わりました。
いやー、ハードカバー版よりものすごく読みやすかったです。
ハードカバー版の細かい話は覚えておりませんが(汗)、話がものすごくシャープになっている気がする。無駄というか、センチメンタルやロマンチックな感情表現がかなり排されてますね。
しかしそれが高村ファンとしてはちょっと物足りなくもあり、複雑な気分。
書評にも書かれてありましたが、高村作品(特に合田シリーズ)って、どこかロシア文学の匂いがするんですよね。(あの重苦しく、やたら理論的で、複雑でありながら話の構成がすばらしい作品群。)
ロシア文学が好きな人は、はまりやすい作品ではあると思います。
かく言う私も、学生時代、トルストイの「アンナ・カレーニナ」(なんで「戦争と平和」じゃなく、こっちだったんだろ:汗)を読んで、「文豪とはこういう人のことを言うのか」と衝撃を受けた記憶があります。
ドストエフスキーが好きな方なんかにはかなりオススメ。
しかし、そんな方は文庫版ではなく、ハードカバー版を読まれることをオススメします。
…そういや、全然関係ないですが、「アンナ・カレーニナ」はミュージカルになったんでしたっけ。もう公演されたのかな?
一路真輝のコンサートかなんかで、彼女と共演者が「アンナ・カレーニナ」の一部を歌っていたのは聞いたのですが…美しいけど、寂しげな曲でしたが。
…まさか、あれがずっと続くんですかね??
「アンナ・カレーニナ」のミュージカル化というのが、そもそもかなりの冒険なような気がしてならない…。
愛人のウロンスキイを井上(…名前が思い出せない…)さんがすると聞いて、尚びっくりした記憶が。
そして、今度ジェイムズ・エルロイ原作の「ブラックダリア」が映画になりますね。学生時代から気になってはいたものの、彼の作品は全く読んだことがなかったので、「LAコンフィデンシャル」を借りて参りました。まだ読み始めたばっかりですが、面白ければまた感想文でも。